広告代理店にの未来について今一度考えてみよう

テレビ局や広告代理店がなぜ未だに人気なのかはわからないが、
それでもまだ広告代理店の上位企業は倍率も高く入りにくい。

そこで、この記事では2020年の広告代理店について
個人的な見解も踏まえながら未来予測をしてみたいと思う。

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広告代理店にはどんな種類があるのか

広告代理店とはそもそもにどんな種類があるのか紹介する。
”広告”の仕事を大きく分けると「総合系」「制作系」「ネット系」「PR系」に分かれている。

総合系の広告代理店

総合系の広告代理店には「電通」「博報堂」「アサツーディ・ケイ」「大広」「ジェイアール東日本企画」「東急エージェンシー」「読売広告社」「朝日広告社」「デルフィス」「クオラス」「日本経済社」「日本経済広告社(ADEX)」などがある。

電通と博報堂DYホールディングスの戦い

この中で、圧倒的1位は電通だ。
単独の売上でも2位の博報堂とは2倍以上の差があるうえに、
海外の広告代理店の買収により電通グループ連結でみると4倍以上の差がある。

この差を埋めようと立ち上がったのが博報堂陣営だ。
2003年に博報堂、大広、読売広告社の3社が博報堂DYホールディングスを持株会社として参加に入る形で連携。

博報堂DYメディアパートナーズというメディア専用の会社を作り、
共同でメディアの枠を買い付けるという協力体制を取る事で、
購買力・(メディアの)商品開発力を増す事で電通に対抗しようとしている。
その後、2010年に朝日広告社も参加に加わったが電通との差は埋まらない。

独立系とハウス系

総合広告代理店の中にも、大きく分けて独立系とハウス系がある。
独立系とは、電通や博報堂の様に親会社がいない会社の事を指す。

電通、博報堂、アサツーディ・ケイ、大広、読売広告社 等

一方で、ハウス系とは元々は新聞の枠を売る為の会社だったり、社内の宣伝部などが独立してできた会社だったりと成り立ちは違うが、親会社がおりその戦略子会社として広告代理業を営む会社のことを指す。

ただし、ハウスエージェンシーは色濃く親会社の影響を受ける企業と、資本関係はあるが独立に限りなく近い会社とで別れており一概には特徴を語りにくい。

しかし、グループの外にお金が逃げていく事を避ける役割もあるので業績があまり良くないと親会社の仕事が沢山回ってきたりするのはどこも似通っている。

ジェイアール東日本企画、東急エージェンシー、朝日広告社、デルフィス、クオラス 他

制作系

制作系というのは、主には広告代理店の下についてメディア以外の紙・イベントなどを実際に作っていく仕事が多い会社をまとめてここでは制作系とくくらせていただく。

電通テック、博報堂プロダクツ、ADKアーツ、大広ONESなど総合広告代理店の子会社としての位置づけの会社が多い。

小さな総合広告代理店よりかは電通テックや博報堂プロダクツの方がいわゆる「派手で大きな仕事」を多く担当している印象があるが、メディアの買付に関わったりすることが稀であるという意味では総合広告代理店よりかは幅は限られる。

ネット系

いわゆる「専業」という言葉でくくられる事の多いウェブ広告の専用会社だ。
GoogleやYahooなどのアドネットワークの”運用型広告”を中心にしており、サイバーエージェントをはじめ、オプト、セプテーニなどがウェブ専業という位置づけになる。

ウェブ専業の躍進

ウェブの扱いが大きくなるにつれて、専業の各社は運用型からの脱却を図り、サイバーエージェントなどはAbemaTVなどを保有するので旧来の「ネット専業」というククリでは語れないだろう。

その一方で、更に規模の小さい本当に運用型広告などを請け負う会社が全国で立ち上がっている。

メディアレップ

CCI、DACはそれぞれ電通と博報堂のメディアレップ企業だ。
メディアレップは、Webメディアの媒体と広告代理店の間に立って仲介をする役割(博報堂メディアパートナーズのWeb版)みたいな役割だったが、最近ではAI等の発達により、次世代型の広告配信を模索する役割もありかなり専門的な知識を持った部隊も在籍するようになっている。

PR系

PR系とはいわゆるPR会社だ。
「サニーサイドアップ」「ベクトルグループ」「電通パブリックリレーションズ」「プラチナム」「オズマピーアール」などがある。

一時期、脚光を浴びたがタレントのブログでのステマ問題、MARYの事件、Googleのアルゴリズム変更など最近は立て続けにあまり業界的によろしくない状況が続いている。

近年はマイクロインフルエンサーなどを使った施策など、時代を掴んだ施策にシフトしている印象がある。

2020年広告に未来はあるのか

総合広告代理店では引き続き、マス媒体への広告投下は減少していきネット広告が伸びていくという流れは止まらない。

しかし2020年はオリンピック効果で一時的に企業の広告投下マインドは上がって総合・制作・ネット・PR全業種で売上が伸びることが期待されている。

懸念されるプライバシー問題

では、2020年オリンピックイヤー以降はどうなるのかという話だが
一時期脚光を浴びていたネット広告も最近逆風な話題が多いのが懸念だ。

FacebookやGoogleの個人情報の利用方法に問題があるという情報が出てアメリカやヨーロッパを中心に、いわゆるGAFAなどの巨大企業が持つ個人情報を適切に運用せよ(勝手に広告とかマーケティングに使うんじゃねーぞ)という動きが強まった。

また、ヨーロッパではGDPRという厳しい個人情報の規約があり、さらには2020年1月1日からCCPA(カルフォルニア州消費者プライバシー法)が施行されるようになった。

今後も全面的に個人情報保護の動きが強まり、大国では中国以外は個人情報の営利転用が相当難しくなる。今まではクッキーデータをはじめとした個人の情報を活用してネット広告を打つという流れだったので、これは打撃だ。

ここ数年はどんな年だったか

以前、私は2015年に別の媒体で「タレントを育てよう」という記事を書いた。
しかし、その後に広告代理店から出てきたタレントは少ないように思う。
以前からいた大御所クリエーターたちが変わらず王様として君臨しており、
若い人たちはちらほらと話題になるもそこまで..という形だった。

代わりにYoutuberやインスタグラマーというタレント達が世間で”顔”として認識されるようになった。いわゆるインフルエンサーだ。

タレントクリエーター、マーケターを育てて彼らに仕事をお願いする図式ではなくなり、1億総広告代理店化に向けて1歩進み始めた形だ。

彼らがPRする商品は売れ、アフリエイト広告界隈は盛り上がった。

2020年以降代理店はカオス状態へ

一言でいうと、2020年以降はカオス状態になるはずだ。
マス、Web、PR、インフルエンサー、アフィリエイトとチャネルはどんどんと増え管理が煩雑になるのにも関わらず、働き方改革で労働時間の削減が迫られる。

「やればいいのはわかるけどできない」
広告主も、広告代理店もそんなカオス状態に突入するはずだ。

救世主のアドテックを待つ

もう、そうなると頼みはアドテック(AD×Tech)だ。
すべてのチャネルの費用対効果を自動算出、クリエイティブもある程度自動で作ってくれて、自動運用。

広告代理店はそれに関する人の管理だけしていればいい。
そんな未来が来るのが理想的だ。

と、なると、大幅に広告代理店は人が要らなくなる。

他人事のように早期退職者の募集を眺めている代理店マンは、
今から出口を探しておかないと大変なことになるかもね。

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